乳頭温泉郷「黒湯温泉」の旅 <2017年6月9日~11日>
東北の秘湯を訪ねる
板橋稲門会の初の国内旅行は、6/9(金)~11(日)、東北の秘湯、乳頭温泉郷の「黒湯温泉」を訪ねる旅である。
乳頭温泉は昨今マスコミや観光会社の宣伝で鶴の湯が有名となっているが、黒湯は乳頭温泉郷の最奥に位置し、その発見は延宝2年(1674年)頃に遡ると言われる由緒ある温泉である。
そのオーナー、池田氏は稲門出身者で、私とは偶然にも同じ72年卒(池田氏は商学部卒)で、なんと東北3大地主の16代目当主でもある。
今回の旅行幹事(吉田氏:73政経)の采配で、池田氏よりは我々板橋稲門会一行を受け入れてくださるとのことで、12名(内夫婦2組)が参加した。2泊3日の行程で、八幡平~玉川温泉~黒湯温泉(泊)~旧池田氏庭園~角館~抱き返り渓谷~黒湯温泉(泊)~田沢湖を巡り、新緑と美味しい空気を吸い、のんびりと温泉につかる素晴らしい旅行となった。
第1日目(6月9日)、上野駅パンダ前で集合。
参加者の一人が来ない。
割安のグループチケットが使えないかもと気をもみながら何とか遅れた一人も到着、無事、7:42発の東北新幹線「はやぶさ3号」に乗り込む。
9:51盛岡駅に到着。3日間お世話になる中型バスが出迎えてくれ、車窓から岩手山を仰ぎ見ながら、一路雪の残る「八幡平山頂」へ。
レストハウスで昼食後、玉川温泉に向かう。日本一の強酸性の泉質と湧出量を誇る玉川温泉で、まずは源泉100%の大浴場に入ってみる。
聞いていた通り、数分もしないうちに体に刺激を感じる。
まずは源泉50%から徐々に体を慣らすのがよいそうだ。自然研究路脇には地熱のある岩場でゴザを敷いて岩盤浴を楽しむ人もいる。
微量の放射線や大量のマイナスイオン等も含まれ、新陳代謝の促進や鎮痛効果が認められているとのことだ。
玉川温泉を後にして車窓から宝仙湖、玉川ダムなどを見ながら、本日の宿泊先「黒湯温泉」に向かう。
黒湯温泉は、駐車場から少しだけ谷あいに下りた所に藁葺屋根の湯治場も立ち並び、オーナーの池田ご夫妻が丁重に出迎えてくれる。
まずは、風呂をゆっくりと味わい、豪勢な山の幸溢れる夕食とオーナーが自ら仕込んだ吟蔵酒「黒湯」の差し入れに会話も弾み、楽しい一夜を過ごす。
第2日目(6月10日)、あいにくの雨となったが、池田氏の案内で大曲にある「旧池田氏庭園」を訪ねる。
東北三大地主(大正時代には1200町歩、小作人1200人を擁していた由)の池田家の旧邸宅敷地で池田氏が生まれ育ったところと聞いて、世が世なら同窓などと親しげに話も出来ないのだろうなと感嘆した。
分家庭園と合せると6万平米という広大な敷地に屋敷林、洋館、雪見大灯篭などを配する素晴らしい邸宅庭園で、現在、国指定名勝ともなっている。
この後、角館に移動し、武家屋敷街を散策、大正ロマンあふれる蔵と母屋のある西宮家で昼食をとる。
午後からは雨もあがり、「抱き返り渓谷」に立ち寄る。吊り橋までの散策だったが、一部の健脚者(と言っても70歳代)は新緑と渓流の青さに魅せられ、回顧の滝まで足を運び、出発時間が遅れる羽目になった。
2日目の黒湯の宿での夕食も美味溢れる山菜、川魚、地元牛とオーナー手づくり大吟醸酒「13代文太郎」を味わい、一日の旅をしめくった。
第3日目(6月11日)、朝食をゆっくりと頂き、宿出発を10時とする。出発までの間、宿のカフェで美人の女将が入れてくれたコーヒーを味わう。
黒湯温泉は、観光バスなどのツアー団体客は受け入れておらず、予約は自前のHP等からだけであるが、最近はベトナム人の外国人客も多くなっている由。
来年には現在湯治客用としている藁葺屋根別館をベッド付のインバウンド向けの部屋に改修することを計画していると。藁葺の外観はそのまま残すと聞いて安心した。
美人の女将に見送られ、黒湯温泉を後にして田沢湖岸をドライブ。
たつこ像を見学した後、近くの湖岸レストランで比内鶏の親子丼をランチで食する。
レストラン脇には秋田犬、比内鶏などの血統種が飼育されているというので見学。
14:08秋田新幹線「こまち22号」で上野に向かって帰宅の途に就く。
充実した楽しい2泊3日の旅行であった。種々アレンジ頂いた吉田幹事に感謝する。
<参加者>
庭野恒男(29商)、関精一(31商)、飯田金廣(33文)、全子(奥様)、潮銃太郎(35商)、鷹觜愼吾(37商)、慧子(奥様)、藤田治(44理工)、水野光春(45理工)、朝倉久男(47政経)、吉田重雄(48政経)、斉藤友一(50文)
(記:朝倉久男・72政経)