全国大学ラグビー選手権決勝戦 観戦会報告 11シーズンぶりの日本一に『荒ぶる』の大合唱が轟く!

昨年12月1日に行われた関東大学対抗戦で早稲田は明治に完敗したため、事前のマスコミの診たてはその多くが「明治有利」でした。
が、結果は45:35で母校の11シーズンぶりの歓喜の勝利に酔った大学日本一でした。

新装なった新・国立競技場でのラグビー初試合で6万人近いほぼ満員のファンが固唾をのむ中で始まったゲームでしたが、前半は準決勝で天理大を21-0で圧倒した試合を上回る31-0の満点近い出来栄えでした。
対抗戦での敗戦以来、「勝ちポジ(ポジション)」を合言葉にあごを引き前傾姿勢で、選手たちがいち早くスタートを切るアグレッシブな試合運びが明治に圧力を与え、劣勢と言われたフォワードも前半33分の3トライ目はモールで押し込みフィニッシュする成果となりました。
後半に入ると持ち前の力強さを発揮し始めた明治が立て続けに4トライを重ね、終了10分前には38-28と10点差まで迫られヒヤリとしましたが、直後にトライ(ゴールも)を挙げ明治の反撃を振り払っての勝利でした。

最近はチームケミストリーということが球技などで良くいわれます。
例えば、15人のメンバーが相互に能力を高め合う関係を深めるにつれ、個々の能力の総和以上の力があたかも化学反応が起きたようにチーム全体として生ずることを言います。
今回相良監督が「主役は君たち選手だ」といい切った早稲田の選手同士の息の合わせ方が、とかく戦前は「明治が上だ」といわれ個々の力の総和で優ると診られた明治をしのいだということかと思います。
明治伝統の『縦へ!』に対し早稲田の伝統は『横への展開』。
「個の突破」重視の明治と比べるとパスに始まる「チームプレイ」重視が早稲田。そんな想いが心をよぎりました。

試合後は、勝利の余韻に浸る早稲田ファン全員が見守る中、大学日本一になった時だけに歌うことが許される『荒ぶる』の部関係者全員が輪になっての大合唱が、新・国立競技場に響きわたりました。
(私事で恐縮ですが)84歳と高齢の私には、もはや聞けないかと思っていた『荒ぶる』の合唱は、思わず万感胸に迫る思いに浸るひと時の感動でした。
スポーツが与える感動は、年齢を超えるものがあると再確認したひと時でもありました。

今回の観戦は板橋稲門会の14名の会員に中野稲門会や千代田稲門会会員も加え総勢21名という多くの方々で、自由席の座席確保に試合開始3時間前ほどから係わって下さった幹事の方をはじめ有志の方々に深く御礼申し上げます。

競技場近くの会場での祝勝会には東京都23区支部の高田支部長を始め総勢17名の方が参加され、正に『勝利の美酒』の酔いに浸りきる嬉しい時間に、時のすぎるのも忘れ去る思いで盃を重ねました。

<参加者>

藤田治、高河原邦彦、佐藤豊、吉田重雄夫妻、斎藤友一、斎川貞夫、鈴木健司、山上郁雄、河原俊也、西本尚恵、遠田明子、小原英樹、石渡元治、(中野稲門会)笹田裕他2名、(千代田稲門会)鈴木隆幸他3名

記:石渡元治(昭和33年政経卒)

(参考)「荒ぶる」 作詞:小野田康一氏 作曲:早稲田大学音楽部

荒ぶる吹雪の逆巻くなかに  球蹴る我等は銀魂くだく  早稲田のラグビーは斯界になびき  いざゆけ我等がラグビーワセダ   ララ  ワセダ  ララ  ワセダ  ララララ ワセダ