「工場見学会」<2017年10月12日>

第一硝子見聞記

10月12日(木)板橋区内の第一硝子株式会社を訪問。JR浮間船渡駅前に13:45集合。

駅から徒歩7分の荒川土手近くに位置する同社(敷地5700坪、従業員数250名)の建屋上には東北新幹線、埼京線が走っている。
2本の高い煙突に第一硝子と表示されているので、埼京線などの車中から眺めたことがある方も多いのではないだろうか。
工場が先に建っており、後から新幹線が上空を走ることになったそうである。

総務部の丁重な歓迎後、まずは技師長による会社概要の説明を受けた。
第一硝子は、薬品、化粧品、食品等の小型瓶を年間5.1億本生産しており、同業の小型瓶メーカー6社の中では当社は約10%のシェアを有している。
ガラス瓶の需要は毎年減少傾向で、同種小型瓶はPETボトルに置き換わっているのが脅威とのことである。
第一硝子は、ある薬品メーカーの容器(注射剤用バイアル瓶)を単独供給するなどの強みがあるそうだが、PETボトルにも対応できるよう、数年前からプリフォーム(PETボトルの素材)分野にも参入し将来への布石も打っているのだと内々の話もあった。

工場見学は、今回8名の参加者が2班に分かれて説明をして頂いた。
原料置き場(珪砂、ソーダ灰、石灰石、カレット等)から始まり、溶解炉(1500度を超える高熱で原料を溶解、ガラス素地を作る炉が3基)~自動製瓶機(溶解された硝子をコブと呼ばれるガラス塊にし、オレンジ色に輝いたまま瓶に成形される)~冷却炉(徐々に冷やしながら歪を取り除く)、そして検査工程を経て梱包へと至る。
溶解炉や製瓶機の工程で真っ赤(オレンジ色)に輝きながら瓶になってゆく工程(毎分350本の製瓶)は熱さが肌にも伝わり、工場の躍動感を久々に味わう。勿論、その工程は全てコンピュータ制御されているが、最終工程はかなりの人数の女性社員(関係会社による外注)が目視検査をしており、その様は意外であった。

同社はリポビタンDの瓶も生産していることから、帰り際、お土産を頂いた。板橋区の元気な中小企業(製造メーカー)を目のあたりにした充実した工場見学会であった。

参加者:
飯田、清水、潮、鷹嘴、藤田、吉田、安田、朝倉

記 朝倉久男(昭和47年・政経学部)